潮風に運ばれてきた記憶

夕方の散歩道、ふと潮の香りが鼻をくすぐった。
海のそばに住んでいる特権のような香りに、心が少し揺れる。

子どもの頃、夏休みに熱海の海に向かう道沿いで見た、
カラフルな麦わら帽子の店先を思い出す。

黄色や赤や青、目を奪われた色たち。
明るい緑の虫採り網の横に麦わら帽子や浮き輪も並んでたっけ。

あの独特な蛍光色のオーガンジーのリボンがついた麦わら帽子は
今はどこにも売ってない。
懐かしくてネットで検索してみても、出てこなかった。

幼い時、母に連れられて歩いた海までの坂道。
あの潮の香りとワクワク感とともに、よみがえるあの景色は
きっと、ずっと忘れることはないのだろう。

潮の香りであの夏の記憶がふわりと戻ってきた日。

🐾 チャロのひとこと

「匂いって、不思議だね。昔の夏も、今の夏も、一緒なんだ。」

↑この3枚の写真は、2017年に訪れた時の熱海の景色です。

↑この3枚の写真は、子供の頃に海に旅行した時の写真です。昭和レトロでしょ?

2件のコメント

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