2018年の9月、当時私達夫婦が住んでいた地域が、大型台風の襲来で数日間停電。
コンビニも閉まり、食料調達もままならない大変な時でしたが、我が家にはなんと!
もう一つの台風がやって来ました。それが、柴犬の茶太郎です。
当時、子犬の柴犬を求めて隣町のブリーダーを訪ねてみても、良い子に出会えなかった私達が、
何気なく寄った大型ショッピングモールのペットショップで、セールされていた一匹の柴犬の子に
目が釘付けになりました。
ガラス張りのショーケースの中の一番下で、目立たない場所に入れられていたけれど、
思いっきりお腹を上に向け、いわゆるヘソ天状態で転がっていたのです。
「なんでこんな狭い、落ち着かない場所でへそ天出来るの?」っと、奇妙だし、不思議でした。
私達が興味津々でじっと見ていたら、「抱っこしてみますか?」と店員さんに勧められ、
椅子に腰かけ膝の上へ座らせると、すっかりリラックスした様子で落ち着いてしまって、
じんわりと太ももに犬の温もりが伝わって来て、あまりにも自然体なので可愛くなってしまい、
「うちの子になる?」とつい口に出ていました。
しかし、セールされているとは言え、なかなかの金額なので、「すぐに決めるのは良くないから、
一度落ち着こう!」と言って、モール近くの回転寿司屋に入り、家族会議をすることに。
犬から一度離れて冷静になった私は、「大きな決断になるから、もうちょっと考えようか?」と
夫に言い、そのまま帰ることになったのですが、なんと!店を出たら急に夫が、
「待って!やっぱり、もう一度見に行こう!」と言いだし、
駆け足でペットショップに戻り始めたのです。
私は、「えぇっ!?」と慌てて後を追って走りました。
店に戻ると、他の年配の女性が先程の柴犬を見ていましたが、私達はそこで決断することになります。
「正式に我が家に迎え入れる!」と。
そして、まだ生後3か月だった柴犬の飼い主になる契約を結び、名前を「茶太郎」と名付けたのでした。
数週間後、すべての準備が整ってお迎えに行った日が、たまたま台風の嵐の日に当たってしまい、
いきなり蝋燭の灯りを頼りに生活する羽目になったのですが、嵐の日にやって来ただけに、
その後も小さな怪獣として、我が家にたくさんの嵐を起こしてくれたのでした。笑
幼かった茶太郎と、まだ未熟だった飼い主との嵐のように過ぎて行った日々については、
またおいおい、お話するとしましょう。