「見えない壁」

ヘッドライトが交差する 車の中で

愛を信じれないとあなたが言った

そう言われた私は途方に暮れる

あなたが今まで背負って来た人生は

私の想像を超えたものに違いないけれど

それもすべて受け止めて

包んであげると言っているのに

私の横で 真っ直ぐ前を向いているあなた

その横顔をそっと見つめる

Car Radioから 悲しい歌が流れて来る

見えない壁が二人を隔てる

近くにいるのに遠くにいるような

錯覚を覚えるあなたでした

薄明かりの部屋の中で あなたがポツリ

いつか無くなるならば無い方が良い

そんな悲しいことを何故言うの？

あなたが今まで背負って来た人生は

私の想像を超えたものに違いないけれど

それはすべて過去にして

一緒に生きると言っているのに

背中を向けて うつむきながら首を振るあなた

後ろ姿をじっと見つめる

消えたキャンドル 切ないパラフィンの香り

見えない壁が二人を隔てた

近くにいるのに遠くにいるような

錯覚を覚えるあなたでした